#oshiro/城郭記
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Author:#oshiro
―城郭数寄者
城郭(最近は近世が特に…)と数寄建築・茶の湯が好きで、各地のお城や茶室を巡っています。中世城郭も好きですが、今は写真メインで巡ることが多く、土造りの城より石垣が築かれた城に足を運んでいます。
[注意!!]元々理系なため、文章がメチャメチャ下手糞です。と、ここで保険をかけておきます。



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松江城-12/水の都
松江城-12/水の都 【松江編 #12】

今回は松江城を観察していきます。
堀は、松江城御郭内(主要部)を囲む内堀とその外側に配置された外堀がある。

いずれも空堀ではなく水堀で、鉄砲攻撃に対する防衛上の理由と
水運上の理由からめぐらされている。今回書きたい内容は防衛上の
話ではなく、後者の水運の話。

明治の頃まで、郊外から肥料を買いに、農家の人間が舟で水堀を
どんぶらこやってきていた。昭和20~30年代前半までは、まだ
艪舟が荷物を運んでいた光景を目にすることが出来たそうだ。

年貢などの荷物を運ぶには舟が便利で、もちろん築城時にも資材の運搬で
水堀や川が用いられた。前回の記事でも石垣を石舟で運んだと記述した。
そのため、城下町などは川の近くに築かれていることが多い。
城下町に限らず、昔の物流は船がメインだったので、都市は川の近くで
栄えていった。

初代松江藩堀尾氏から最後の藩主松平家まで水堀はひかれていたものの
一貫して同じ水堀が巡らされていたわけではなく、ところどころ変更されて
いる箇所がある。平安な世の中になったから、また技術が発達したから
堀の幅、埋め立てが行われたと考えられる。

その水堀が湖水(宍道湖)につながり、湖水が外堀の役割を果たしている。
宍道湖での物流が、そのまま松江城下町へと入ってきていたことが容易に
想像できる。

堀端をよく観察していると、水堀へと降りることが出来る石段が多く
あることに気付かされる。もし松江城に行ったことはないけど彦根城
ならあるという人は、内堀沿いに堀へと降りる石段があったことを
思い出せるだろうか。それと同じ石段がこの松江城にもあり、これらは
要所要所に築かれた船着場で、石段を「」と呼ぶ。

いつの時代のものか不明だけど、あちこちにこの石段を観察することが
出来、当時の舟がここに接岸して物を売り買いしていた往時を偲ばれる。

IMG_1851渡海場の風景
[Photo]渡海場の風景(松江歴史館内の模型)

ちなみに、「灘」は物資を運搬する舟が接岸がしやすいように、
また荷揚げを行うためだけに用いられたものではない。

この灘があるところをよく観察していると、内堀沿いにも複数確認できる。
内堀沿いは後々記述予定の家老の屋敷、また以前に記述した藩庁があった
三の丸にも灘がある。

IMG_2705千鳥橋南詰の灘
[Photo]千鳥橋南詰の「灘」

上の写真は、現在県庁がある松江城三の丸から二の丸へと架けられている
千鳥橋南脇(三の丸側)の石段「灘」。この千鳥橋は往時は「御廊下橋」と
呼ばれ、藩主が雨に濡れないように渡るための屋根がついた橋だった。

松江20121128_224御廊下橋
[Photo]絵図に見る江戸時代の御廊下橋、左下付近に灘が見える。

そんな橋の脇にある灘は藩主専用だったことが考えられる。
ここから舟に乗って、どこへ出かけたんだろうか?

1つには藩主別邸だった楽山の方に赴いて鷹狩りなどをしたと思われる。
また、松江城近くにある普門院へと行ったときに、そこの方が解説してくれ、
「あぁ、なるほど」と思ったけど、何でも普門院に現存する茶室観月庵
茶会を催すために、松江城から不昧公が舟に乗ってひょっこりやってきていたという。
不昧公の時には、三の丸が藩邸となっていたので、千鳥橋南詰の灘から舟に乗って
やってきていたことが想像できる。

もちろん、この灘で三の丸御殿への生活物資の供給も行われていたんだろう。
堀沿いには町人町が配置されていたので、武家への生活物資を供給していた。

前述したけど、藩主専用の灘以外にも、家老専用の灘があった。
それは現在、松江歴史館がある一帯の脇の水堀沿いに見ることが出来る。
有沢灘朝日灘、そして乙部灘の石段3つある。それぞれ松平家時代の家老の名で、
それらの家老専用に船着場があった。

IMG_2812乙部灘
[Photo]乙部灘。乙部灘には今も船着場が残されている。

現在、松江では松江城の水堀を生かした「お堀めぐり」が運行されている。
大手前駐車場の脇にある乗り場は、もちろん石段が水堀に下りていくように
設定されている。
※他にも乗り場はあります。

IMG_3042大手前広場の乗り場
[Photo]大手前広場の乗船場

是非、松江へ行った際は、ただの観光の1つと思わずに松江城攻城とセットで
お堀めぐりを体験してみるといいと思う。藩主や家老の気分に浸ることが出来、
また往時の物資運搬風景をも想像できるんじゃないだろうか。
自分たちが運搬物なわけだが…

IMG_2798お堀めぐり
[Photo]松江堀川遊覧船ぐるっと松江「堀川めぐり」

以上

今回はここまで。また次回。



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